いちえもん×小売・流通業
「高いものは安く売る、安いものは高く売る。」大学卒業後に入社した会社で学んだ商売のキホンです。
私は某東証一部上場企業(小売業)に新卒で入社しました。
この企業は私が入社した時は出店ラッシュで、急成長の波に乗ったばかりでした。
現在では小売業界でもトップ5に入るほど成長した企業ですが、
当時は現場の担当者達に「独自の仕入れ」「独自の販売手法」などの大きな権限を持たせ業績を伸ばしました。
この企業を退職した後、保険や住宅、不動産等大きな商品を販売することになったのですが、
そこの企業での経験が今の私の基礎であり、原動力となっています。
モノを売ることの難しさ ―生活に必要無いモノを売る―
私と同時期に入社した同期達が生活必需品である食料品や消耗品、雑貨やアパレル関係の商品を取り扱い、どんどん出世していくのを横目に、私が最初に担当したのは、「趣味性の高い商品」の販売でした。
「趣味性が高い」というとブランド品等が思い起こされますが、私が仕入れ・販売したモノはなんと
「こどものおもちゃ」「大人のおもちゃ」や「カー用品」という、これまであまりなじみがなかったモノでした。
そもそも見るのも触れるのも初めてなモノが多く、最初の一年は挫折の連続でした。
生活必需品は「安ければ売れる」のですが、このカテゴリのものは「安くても売れない」のです。
モノを売るにはとにかく考える ―必要ないモノは意外と儲ける―
私はその趣向性が高いモノを知ろうとメーカーさんや卸業者さんに色々と質問したり、商品特性を勉強したりしました。
ただ、生活に絶対必要ではないモノだからこそ、必要になってもらう必要がある。
そう思い、魅力的なモノと認識してもらうためのPOP制作や売り場のアミューズメント性を高めるための雰囲気づくりに尽力しました。
私が扱う商品は「安く売る」必要はありませんでした。
そもそも仕入れ原価は「安い」ので、むしろ「高く」売るようにしました。
実は食料品や消耗品より原価率が安いので粗利率は高いカテゴリの為、粗利構成比では生活必需品と変わらなかったりします。
要するに、儲けが多いのです。
その基本を知った後はそこそこ出世したり、給料もそこそこ良かったです。